資産形成中でも家族旅行にお金を使っていい理由|貯金との両立ルールを公開

「投資や貯金を頑張っているのに、家族旅行で大きなお金を使うのは間違っているんじゃないか」

「口座の数字が減るのが怖くて、旅行の予約ボタンが押せない」

資産形成に本気で取り組んでいる人ほど、こういう罪悪感を抱えていませんか。

我が家もまさにそうでした。結婚当初の貯金は228万円。そこから固定費削減と投資を積み上げて、資産は約8,900万円まで来ました。目標の1億円まで、残りおよそ1,100万円です。

ところが数字が増えるほど、お金を「使う」ことが怖くなっていったんです。

その我が家が、2025年は旅行や体験に年間約147万円を使いました。そして翌2026年は、あえて100万円に設定し直しています。

この記事では、なぜ使うと決めたのか、そしてどうやって金額を決めたのかを、実際の数字とあわせて公開します。

✅ この記事でわかること

  • 資産形成中でも家族旅行にお金を使っていい、という考え方の根拠
  • 我が家が旅行費を決めるときに使っている3つの基準
  • 年間147万円→100万円に調整できた理由と、罪悪感を消す具体的な手順

結論:旅行費は「我慢するもの」ではなく「設計するもの」

先に結論を書きます。

資産形成中でも、家族旅行にお金を使って大丈夫です。

ただし条件があります。それは「年間の予算を先に決めて、夫婦で合意しておくこと」

罪悪感の正体は、支出そのものではありません。「これは使っていい金額なのか分からない」という不透明さです。

だから金額を先に決めてしまえば、罪悪感は消えます。予算の中で使う分には、それは浪費ではなく計画だからです。

我が家がこの結論にたどり着くまでに何があったのか、順にお話しします。

貯金228万円スタート。「貯める力」だけに偏っていた我が家

我が家は転勤族の会社員夫婦と、双子の娘の4人家族です。

結婚当初の貯金は228万円。決して恵まれたスタートではありませんでした。

そこから徹底的に固定費を削りました。保険を見直し、格安SIMに乗り換え、使っていないサブスクを解約する。増えた分は投資に回す。それをひたすら続けてきました。

結果として資産は約8,900万円。配当も夫婦合算で年62万円(税引き後)まで育ちました。

数字が右肩上がりに伸びていくのは、正直かなり気持ちのいいものです。

でも、あるときふと気づきました。

「貯める」「増やす」ばかりが上手くなって、「使う」がまったく下手になっていると。

旅行の話が出ても、頭の中で「その分を投資に回したら何年後にいくらになるか」を計算してしまう。せっかくの家族の時間を、コストとして見てしまっている自分がいました。

このままだと、娘たちの記憶に残るのは「パパとママはいつもお金の計算をしていた」という光景だけかもしれません。それは本末転倒です。

リベ大で知った「使う力」。夫婦で認識をそろえた

転機になったのは、リベ大やリベシティで「使う力」という考え方を学んだことでした。

お金の力は「貯める・稼ぐ・増やす・守る・使う」の5つ。私はそのうち4つばかりを鍛えて、最後の1つをまるごと放置していたわけです。

お金は使わなければ、ただの数字です。数字を人生の価値に変換する技術こそが「使う力」なのだと知りました。

そしてこれは、私ひとりが納得しても意味がありません。夫婦のどちらかが「使いすぎでは」と思っていたら、旅行中もずっと気まずいからです。

そこで我が家の「ほのぼの夫婦みらい会議」で、この話をテーマに取り上げました。

みらい会議は、毎週金曜に夫婦の予定が合えば開いている家族会議です。月1回以上のペースで、資産の状況やこれからの計画を共有しています。

そこで話し合ったのは、こういうことでした。

  • 資産を増やす目的は、家族が豊かに過ごすことだったはず
  • 子どもと過ごせる時間には期限がある
  • だから「増やす」と「使う」の両方に、ちゃんと予算をつけよう

この認識がそろった時点で、旅行に対する罪悪感はかなり軽くなりました。ひとりで悩んでいたものが、夫婦の共同判断に変わったからです。

我が家が家族旅行にお金を使うと決めた3つの基準

とはいえ「使う力が大切」だけでは、いくら使っていいのか決まりません。

そこで我が家では、次の3つの基準で判断しています。

基準①:それは「今しか買えない体験」か

これが最も重視している基準です。

娘たちは7月に8歳になりました。小学2年生です。

親と一緒に旅行に行って、心から楽しんでくれる時期は、そう長くありません。あと数年もすれば、友達との予定を優先するようになるはずです。

同じ金額を使うにしても、10年後に使うのと、いま使うのとでは、返ってくるものがまったく違います

お金は10年後にも使えます。でも「8歳の娘と海に潜る」は、今年しかできません。

基準②:資産形成の土台を壊さないか

感情だけで決めると、ただの散財になります。ここは数字で見ます。

確認するのはシンプルに2点です。

  • 毎月の積立額を減らさずに払えるか
  • 生活防衛資金に手をつけずに払えるか

この2つを守れているなら、その支出は資産形成のスピードを大きく落としません。

実際、2025年は旅行や体験に約147万円を使いました。それでもその1年で、我が家の資産は約1,960万円増えています(2024年12月末の約6,270万円から、2025年12月末の約8,230万円へ)。

使ったうえで、増えている。この事実が「使っていい」の何よりの根拠になりました。

逆にこの条件を満たせないなら、それは予算オーバーです。行き先や時期を見直します。

基準③:夫婦で合意できているか

金額の大小より、こちらのほうが大事かもしれません。

どちらか一方が納得していない支出は、あとで必ず不満として出てきます。「あのとき使わなければ」という言葉ほど、家族の空気を悪くするものはありません。

だから我が家は、旅行の予算をみらい会議の議題にします。二人で決めた金額なら、使い切っても後ろめたさが残りません。

沖縄に3年通ってわかった「体験は深まるほど安くなる」

我が家は沖縄旅行を3年続けています。同じ場所に続けて通ってみて、意外な発見がありました。

年を追うごとに、満足度は上がって、コストは下がっていったのです。

1年目は、いわゆる観光をひと通りやりました。水族館に行き、北部の森も少し見て回りました。初めての場所なので、当然「全部見たい」となります。移動も多く、その分お金もかかりました。

2年目は、離島に宿を取りました。そしてこの年、旅のハイライトが生まれます。

4時間の貸切シュノーケリングを申し込んだのですが、そこで娘たちが海の中でウミガメに出会ったのです。

サンゴ礁の上でくつろぐウミガメと、水面からシュノーケリングで見下ろす家族
実際に出会ったウミガメ。サンゴ礁の上でゆったりしていました

海から上がってきたときの、あの興奮した顔は忘れられません。しばらくの間、家でも学校でもその話ばかりしていました。

この1枚が撮れたことが、我が家にとっての「使ったお金の成果」です。通帳の数字では、こうはなりません。

そして3年目の計画を立てるときは、行き先を決めるのが驚くほど簡単でした。

観光したい場所は2年でだいたい回り終えています。だから残すのは「本当にやりたいこと」だけでいい。海に潜ることと、プールのあるホテルでのんびりすること。この2つに絞りました。

やりたいことがはっきりしているほど、無駄な移動と無駄な出費が消えます。

「毎年同じ場所に行くのはもったいない」と思われるかもしれません。でも我が家の実感は逆でした。同じ場所に通うほど、その土地での過ごし方が上手くなっていきます。

3年続けている一番の理由は「娘たちが今も話し続けている」から

では、なぜ2年目、3年目と続けることを決めたのか。

理由ははっきりしています。娘たちが、帰ってきたあともずっとその話をしているからです。

帰った直後だけではありません。何か月経っても、ふとした瞬間に「あのときのウミガメ、大きかったね」と話し出します。特に去年のシュノーケリングの話は、本当によくしてくれます。

大きいのは、旅行の写真を家の壁に飾っていることだと思います。毎日目に入るので、そのたびに記憶が呼び起こされる。写真の前で足を止めて、娘たちが勝手に思い出話を始めることもあります。

これはおそらく、5年後も10年後も続きます。

モノは壊れる。でもコトは、家族の共有財産になる

この3年で、我が家にはひとつの考え方が根づきました。

モノを買うと、たいていはその場で満足が終わります。しばらく使えば壊れるか、飽きるか、いつのまにか押し入れの奥に入っています。

でも体験は違いました。家族全員の中に残り、何度でも一緒に取り出せるのです。しかも時間が経つほど、話す回数はむしろ増えていきます。

だから我が家は、家族で過ごした体験を「消費」ではなく「家族みんなで共有できる財産」だと考えるようになりました。

資産形成をしている人間として、この整理はかなり腑に落ちました。貯金や株と同じように、思い出も家族で持ち続けられる資産だということです。

2025年147万円→2026年100万円。メリハリの正体

ここで、実際の数字を並べます。

項目 2025年 2026年(設定)
年間の旅行・体験費 約147万円 100万円
方針 7歳の「今」に全力投資 やりたいことに絞ってメリハリ
娘たちの年齢 7歳 8歳(小学2年生)
沖縄旅行 2年目・離島に宿泊 3年目・海の体験中心
資産への影響 約147万円を使いつつ約1,960万円増 約8,900万円から1億円へ積み上げ継続
2026年の100万円は「みらい会議」で夫婦で決めた金額です

147万円から100万円へ。約47万円の減額です。

ただしこれは、我慢を決めたわけではありません。

正直に言えば、2025年は使いすぎた感覚がありました。だからみらい会議で振り返り、「来年は100万円でいこう」と二人で決めたのです。

そして前の章で書いたとおり、行き先と過ごし方が固まったおかげで、予算を減らしても体験の中身は落ちていません

これが我が家の考えるメリハリです。減らすべきは金額ではなく、迷いと無駄な移動でした。

罪悪感をなくすために、今日からできる4ステップ

ここまでの話を、そのまま使える手順にまとめます。

ステップ1:年間の「体験予算」を先に決める

旅行のたびに悩むから苦しいのです。

年の初めに「今年は体験に○○万円まで」と決めてしまいましょう。金額は家計に合わせて構いません。10万円でも30万円でも、決めることに意味があります。

予算の中で使う分には、それは計画的な支出です。罪悪感を持つ必要がありません。

ステップ2:夫婦で合意しておく

ひとりで決めた予算は、途中で必ずぐらつきます。

我が家のみらい会議のように、時間を取って話す場をつくってください。カフェでも、子どもが寝たあとのリビングでも構いません。

「いくらまでなら気持ちよく使えるか」を、正直に出し合うことが大切です。

ステップ3:使ったあとに、必ず振り返る

これが抜けている家庭は多いと思います。

使いっぱなしにせず、「今年の使い方はどうだったか」を夫婦で振り返ってください。

我が家が147万円から100万円に調整できたのは、この振り返りをやったからです。振り返るからこそ、次の予算に根拠が生まれます。

ステップ4:写真を飾って、体験を「何度も使う」

最後に、いちばん費用対効果が高いと感じている工夫です。

旅行の写真を、スマホの中にデータのまま置いておくのではなく、プリントして家の壁に飾ってください

我が家はこれをやってから、子どもたちが思い出話をする回数が明らかに増えました。1回の旅行が、何年にもわたって家族の会話を生み続けてくれます。

使ったお金を「その一度きり」で終わらせないための、いちばん簡単で、いちばん安い方法だと思います。

まとめ:数字を、記憶に変える

資産形成は、耐え忍ぶ修行ではありません。

貯めたお金を、家族の記憶に変換していく作業まで含めて、はじめて意味を持つのだと思います。

大切なのは、この4つです。

  • 年間の体験予算を、先に決めておく
  • 夫婦で合意してから使う
  • 使ったあとに振り返って、翌年の予算に反映する
  • 写真を飾って、その体験を何年も味わい直す

これさえ回っていれば、家族旅行にお金を使うことに罪悪感を持つ必要はありません。むしろそれは、資産形成の目的そのものです。

まずは今夜、パートナーと「来年の体験予算、いくらにする?」と話してみませんか。

その一言が、我が家にとっては大きな転換点になりました。

※本記事は特定の投資手法や金融商品を推奨するものではなく、我が家の家計管理の実体験を記録したものです。金額はすべて我が家の実額で、家計状況や必要な支出は各家庭で異なります。資産形成や家計の判断は、ご自身の状況に応じてご検討ください。