「旅行や体験に、これだけお金を使っていいのだろうか」
教育費も生活費もかかる中で、そう迷ったことはありませんか。私も毎年迷います。
この記事では、我が家が実際に何にお金をかけて、何にはかけていないのかを実額で書きます。そして使った結果、子どもに何が残ったのかを、次女が書いた絵日記でお見せします。
この記事でわかること
- 普段の節約と、体験への支出をどう線引きしているか
- 沖縄3年目に使った体験の実額(2つで63,650円)
- 体験にお金を使うと、子どもに何が残るのか
結論:我慢して捻出したお金ではありません
先に、誤解されたくないことを書いておきます。
今年の沖縄では、海の体験2つに63,650円を使いました。ただしこれは、何かを我慢して捻出したお金ではありません。
服は私も妻もユニクロが中心で、子どもたちは西松屋とユニクロです。でもこれは節約のためではなく、その価格帯で必要十分だと納得しているから選んでいます。着心地にも品質にも不満はありません。安いから仕方なく着ているわけではないのです。
体験にお金を使えるのは、日々の支出を必要十分なところに収めて、その上で資産運用を続けてきたからです。リベ大の言葉を借りるなら、「貯める力」と「増やす力」があって、はじめて「使う力」が使えるようになります。
なぜ資産形成の途中でも旅行にお金を使っていいのか。その考え方は別の記事に書きました。この記事は、実際に使ってみたらどうだったのかという続きの話です。
3年間で「観光」から「体験」に変わった
我が家の沖縄旅行は、今年で3年連続になりました。振り返ると、中身が少しずつ変わっています。
| 回 | やったこと |
|---|---|
| 1年目 | 水族館、パイナップルパークなど観光中心 |
| 2年目 | 慶良間諸島に2泊3日で宿泊 |
| 3年目(今年) | 観光はほぼせず、海の体験に集中 |
1年目は、とにかく有名なところを回りました。水族館にも行きました。
それが2年目、3年目と進むうちに、だんだん「見る」より「やる」ほうに寄っていきました。今年はガイドブックに載っているような観光地には、ほとんど行っていません。
意図的にそうしたというより、家族の反応を見ているうちに自然とそうなった、というのが正直なところです。
今年使った体験は、2つで63,650円

今年の海の体験は、この2つでした。
| 体験 | 金額 | 実施日 |
|---|---|---|
| 慶良間諸島シュノーケリングツアー(シーマックスダイビングクラブ沖縄) | 48,400円 | 8月15日 |
| 比謝川マングローブカヤック(VELTRAで予約) | 15,250円 | 8月16日 |
| 合計 | 63,650円 |
家族4人分です。正直に言えば、安くはありません。この金額があれば、それなりのものが買えます。
それでもこの2つを選びました。モノに変えるか、体験に変えるか——その選択でした。
ちなみにカヤックは、すんなり決まったわけではありません。最初に申し込んだ川では、催行会社から「干潮で水位が低く、マングローブが見えない」と辞退されました。別の川で予約を取り直して、ようやく決まったのが比謝川です。
この体験は、あやうく消えるところだった
先に書いておきたいことがあります。この2つの体験は、危うく実現しないところでした。
出発の4日前、台風13号が沖縄に接近しました。我が家は日程を3日後ろにずらして、なんとか旅行を成立させています。当初の出発日である8月8日、沖縄発着の国内線は全便が欠航しました。その顛末は別の記事に書きました。
日程が動いたので、予約も全部組み替えることになりました。特にカヤックは大変でした。
- 8月8日、最初に予約した会社のツアー(19,200円)は台風で中止。全額返金
- 8月13日、別の会社に申し込むと「干潮で水位が低く、マングローブが見えない」と催行を辞退される
- 8月14日、3社目でようやく比謝川のツアーが確定(15,250円)
カヤックだけで3回、予約を取り直しています。
シュノーケリングのほうは、キャンセルではなく「日程を変更できませんか」とメールで聞いてみました。翌日、8月15日への変更が可能ですと返事がきて、そのまま実施できました。
もしあのとき動いていなければ、この記事に書いた体験は何一つ起きていません。絵日記も、当然ありませんでした。
マンタは、予定に入っていなかった
正直に書きます。マンタを見られたのは、運でした。
この日のツアーは、本来3回潜って終わる予定でした。ところが2つ目のポイントへ向かっている途中、他の船から「マンタが出た」と連絡が入ったのです。
予定を変えて、その場所へ向かうことになりました。
このときガイドさんに言われたことが忘れられません。
泳ぎが下手だったら、連れて行かなかった
少し潮の流れがある場所だったそうです。双子は2人ともスイミングを習っていて、この日も怖がる様子がまったくありませんでした。だから連れて行ってもらえた。
そして、家族4人で同じマンタを見ました。
もし2人が水を怖がっていたら、船で待っていることになったはずです。「体験にお金を使う」と言っても、お金だけでは届かないものがあると、このとき思いました。
あとで知ったのですが、この日のことはショップのブログにも残っていました。マンタが現れたのは1本目と2本目の休憩の合間で、「ラッキーでしたね」という言葉とともに記録されています。
お店の人にとっても、その日その時間にしか起きないことだったわけです。
ちなみにマンタは、ツアーに申し込めば必ず見られるものではありません。この日はたまたま出ていて、たまたま連絡が入りました。この記事を読んで申し込む方は、そこは期待しすぎないでください。
63,650円は、高かったのか
数字で見ておきます。
8月の旅行関連の支出は、家計簿アプリの集計で312,925円でした。航空券や宿泊費を含めた金額です。
そのうち、海の体験2つが63,650円。全体のおよそ2割を体験に使った計算になります。
4人家族なので、1人あたりにすると約16,000円です。こう書くと、そこまで法外な金額ではないようにも見えます。
ただ、支払った時点では「高い」と思いました。安いと思ったことは一度もありません。
金額の評価が変わったのは、絵日記を見たあとです。
8歳の双子でも参加できたのか
「うちの子でも大丈夫だろうか」——申し込む前にいちばん気になるのはここだと思います。実際の条件を書いておきます。
慶良間のシュノーケリングツアー
| 料金 | 1人12,100円(4人で48,400円) |
| 時間 | 7:30にホテルへ迎え → 16:00にホテル着。丸1日のコース |
| 船 | 那覇の港から慶良間まで約1時間 |
| 含まれるもの | 送迎(那覇市内)・乗船料・保険・ガイド料・ランチとドリンク・器材一式(ウェットスーツ、マスク、シュノーケル、ブーツ) |
| 子どもの条件 | 親権者の付き添いが必須。インストラクターに預ける形では参加できない |
大事なのは最後の行です。子どもだけをインストラクターに任せることはできません。親が一緒に海に入る前提のツアーです。
今回は2家族に1人、ガイド兼カメラマンがついてくれました。泳ぎながら写真を撮ってくれて、後日ギガファイル便で送られてきます。自分たちで水中カメラを構える必要がないのは、子連れにはかなり助かりました。
ちなみに会えたのはナンヨウマンタでした。ウミガメとのツーショットや、家族全員の集合写真まで撮ってもらえました。この記事に載せている水中写真も、そのとき撮ってもらったものです。
比謝川のマングローブカヤック
| 料金 | 15,250円(家族割引・大人2名+子ども2名) |
| 時間 | 約2時間 |
| 対象年齢 | 2歳から。ただし小学生以下は保護者の同乗が必須 |
| カヤック | 座面が上にある「シットオンタイプ」。安定していて小さな子でも乗れる |
| 送迎 | なし(現地集合) |
2歳から参加できます。思っていたよりずっと低い年齢からいけるので、小学生なら心配は要りませんでした。
我が家は長女と私、次女とほの妻の2艇に分かれて乗りました。小学生以下は大人と同じ艇に乗る決まりなので、双子だと自動的に2艇に分かれることになります。
次女の絵日記に、マンタとカニが書いてあった

旅行から帰って、しばらく経ったころです。
妻が家族アプリ「みてね」に写真を共有したときに、私は気づきました。次女が夏休みの宿題の絵日記に、旅行のことを書いていたのです。
タイトルは「マンタを見つけた」。もう一枚には「すごい木がいっぱい」。
本文には、こう書いてありました。
海でマンタを見つけました。シュノーケリングのとき、目がおおきくてびっくりしました。
カヤックにのりました。カニとかいろいろな生きものと、木がいっぱい生えているのがすごいなと思いました。
写真を切り貼りして、手描きのイラストまで添えてありました。
妻は「体験させて良かった」と言いました。
次女に聞くと、「本物のマンタを見れた。うれしかった。すごかった」と話してくれました。
ちなみに、長女も絵日記にマンタのことを書いていました。2人とも、同じ日の同じ海のことを書いたわけです。
「水族館で見たの?」と聞かれた次女は、「海で見たよ」と答えた

この記事を書こうと思ったのは、次の話を聞いたからです。
学校で絵日記を見た友達が、次女にこう聞いたそうです。
「水族館で見たの?」
次女は、こう答えたと言います。
「海で見たよ」
この一往復を聞いたとき、63,650円の意味が分かった気がしました。
マンタを見るだけなら、水族館でもできます。実際、我が家も1年目に水族館へ行っています。ガラス越しに見るマンタも、十分に大きくてきれいです。
でも次女にとって、その2つは別のものだったのだと思います。
水族館では得られなかったもの

海に潜って分かったことがあります。
魚は、水槽の中で泳いでいるのではありません。あの広さの中で、実際に生きている。それを目で見ると、子どもの中に何かが残るようです。
絵日記に書いてあったのは、マンタのことだけではありませんでした。「カニとかいろいろな生きもの」「木がいっぱい生えているのがすごい」。マングローブの林をカヤックで進んだときのことです。
途中で、大きなカニに出会いました。私たちが用意したものではありません。たまたまそこにいたカニです。
用意された展示ではなく、たまたま出会ったもの。それが記憶に残っている。
私自身も、目の前をマンタが泳いでいく姿を見て、本当に感動しました。親が本気で感動している姿を見せられたことも、たぶん無駄ではなかったと思っています。
正直、心配していたことがありました
申し込む前にいちばん不安だったのは、海の上で双子2人を同時に見ていられるのかということです。片方に気を取られている間に、もう片方が離れてしまわないか。
結果から言うと、心配は要りませんでした。
この日、船に同乗していたもう1家族に中学生くらいのお子さんがいて、ほぼずっと我が家の双子をフォローしてくれたのです。私たちが頼んだわけではありません。自然にそうしてくれました。
2家族に1人のガイドがつく体制と、たまたま同乗した家族。この2つに助けられた1日でした。
もうひとつ良かったのは、ガイドさんが魚を見つけるたびに種類を説明してくれたことです。「これは何という魚か」を、その場で教えてもらえる。双子は熱心に聞いていました。
絵日記に「カニとかいろいろな生きもの」と書いてあったのは、たぶんこの積み重ねです。ただ泳いだのではなく、名前を知りながら見た。
そして昼食は、船の上でハヤシライスとスープとサラダでした。海に浮かんだ船の上で食べるハヤシライスが、想像以上に最高でした。こういうものは、あとから写真を見ても思い出せます。
「削っている」のではなく「分けている」
ここまで読んで、「その分どこかを切り詰めているのだろう」と思われたかもしれません。でも、そういう感覚ではないのです。
やっているのは、必要十分なものと、過大なものを分けることです。
服がまさにそうです。ユニクロも西松屋も、我が家には過不足がありません。だから選んでいます。もっと高い服を買えば満足度が上がるかというと、我が家の場合は上がらない。それだけの話です。
逆に、通信費や保険のように「気づかないまま過大になっていたもの」は見直してきました。これも我慢ではなく、払いすぎを適正に戻しただけです。適正に戻すと、その分は自然に残ります。
食事を極端に切り詰めたり、宿を最低ランクにしたりはしていません。旅行中も、沖縄でバスを主に使いましたが、これは節約のためではなく調べたらちょうど良い路線があったからです。結果として、バスに乗っている時間そのものが旅の一部になりました。
それでも、全部にお金は使えません
念のため書いておきます。我が家も、やりたいこと全部にお金を使えるわけではありません。
今年は海の体験を優先したので、そのぶん観光施設はほとんど回っていません。1年目に行ったような場所には、今年は行っていないのです。
体験にお金を使うというのは、他の何かを選ばないということでもあります。我が家の場合、それが「観光地めぐり」でした。
どちらが正しいという話ではありません。ただ、我が家は今年、海を選びました。そして絵日記に残ったのは、その海のほうでした。
まとめ:使ったお金の残り方は、あとから分かる
体験にお金を使うべきか。その場では答えが出ません。使った直後は、ただ支出が増えただけに見えます。
答えが見えたのは、旅行が終わって、次女が絵日記を書いて、学校で友達と話したあとでした。
「水族館で見たの?」「海で見たよ」
この一往復が、我が家にとっての答えでした。
もしいま、旅行や体験の費用で迷っているなら。まず「必要十分なもの」と「過大になっているもの」を分けてみるのはどうでしょうか。我慢を増やす話ではありません。過大な部分を適正に戻すと、使えるお金は自然に出てきます。
そして出てきたお金を、何に変えるか。我が家は今年、それを海にしました。残ったのは、絵日記でした。
※本記事は我が家の実体験と実際の支払額の情報提供を目的としたものです。特定の商品やサービス、投資・資産運用を勧めるものではありません。金額はすべて2026年8月時点のもので、ツアー料金は時期・人数・催行会社によって変わります。
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