転勤のたびに、銀行口座が増えていく。
私は9回引っ越しました。そのうち地方銀行の口座を作ったのは2か所です。そして2つとも、数年後に解約しました。
正直に書くと、作るときに見るべきものを間違えていました。
口座は2〜3行から選べたのに、私が見ていたのは「どこが近いか」でした。本当に見るべきだったのは、閉じるときの手間です。
その差は、解約するときにはっきり出ました。
この記事でわかること
- 転勤族が地方銀行を作らされる、具体的な場面
- 作るのは簡単でも、閉じるときに差が出るという話
- 私が2つの地銀を解約して実感した、手間の違い
- 解約するときの実務(残高の移し方・通帳・タイミング)
- 子ども名義の口座をゆうちょにした理由
9回引っ越して、地方銀行を作ったのは2か所だけ
先に言っておくと、転勤のたびに地銀を作る必要はありません。
9回の転居のうち、地方銀行の口座を開いたのは2か所です。残りの転勤先は、もともと持っているネット銀行だけで生活が回りました。
では、その2か所は何が違ったのか。
どちらも、子どもが生まれたあとの転勤でした。
口座を作らされるのは「子ども」と「車」だった
理由ははっきりしています。
① 幼稚園・保育園が銀行を指定してくる
これが最大の理由でした。
保育料や給食費の引き落としで、「この銀行の口座を作ってください」と指定されることがあります。全国区のネット銀行に対応していない園も多く、その場合は従うしかありません。
私が地銀を作った2か所は、どちらも子どもの園の都合でした。
② 駐車場の引き落とし
もうひとつが駐車場です。
住まいは会社が借り上げる社宅だったので、家賃の引き落としはありませんでした。ところが駐車場だけは自分で直接契約する形で、そこに口座引き落としが発生します。
ここでも、指定された銀行に合わせる必要がありました。

作るのは、拍子抜けするほど簡単だった
ここが落とし穴でした。
2つとも、窓口に行っていません。 どちらもネットに力を入れている地銀で、申し込みから開設までオンラインで完結しました。平日に休みを取る必要もありませんでした。
しかも、選択肢は1つではありませんでした。園から指定された銀行は2〜3行あり、その中から選べたのです。
そのとき私が見ていたのは、「どこが家から近いか」でした。
今なら分かります。近さは、ほとんど関係ありませんでした。 窓口に行かないのですから。
卒園したら、その口座はもう要らない
ここが転勤族に特有の事情です。
園を卒業した時点で、その口座を使う理由がなくなります。 しかも次の転勤先には、その地銀の支店がないことがほとんどです。
私は2か所とも、子どもが園を出たあとすぐに解約しました。
そして解約は、引っ越す前にやったほうがいいと考えています。転居後だと、選べる手段が減るからです。
同じ「地銀の解約」なのに、手間がまるで違った
この記事でいちばん伝えたいのは、ここです。
2つとも「ネットに力を入れている地銀」でした。開設はどちらもオンラインで完結しています。
それでも、解約の手間はまったく違いました。

Aは郵送で対応してもらえましたが、書類が届くのを待ち、記入して返送し、また待つ——という往復がありました。すでに遠方へ引っ越したあとだったので、支店に行くという選択肢もありません。
正直、近くに支店があったほうが早かったと思います。
一方Bは、ネットの画面から解約まで完結しました。あっけないほど簡単でした。
入り口が同じでも、出口が違う。 これが分かったのは、2つ目を解約したときでした。
選ぶときに見るべきだったのは「閉じやすさ」だった
この経験から、次に地銀を作るときの基準がはっきりしました。
選択肢があるなら、解約までオンラインで完結する銀行を選ぶ。
口座を作るときは、たいてい深く考えません。園から複数の銀行を提示されても、「近いところでいいか」で決めてしまいます。私がそうでした。
でも転勤族にとって、その口座はいつか必ず閉じるものです。
作るときの手軽さは、今やどこもそう変わりません。差が出るのは、閉じるときでした。
次に口座を作ることがあれば、申し込み前にこう確認します。
「この口座は、ネットで解約できますか」
解約するときの実務メモ
実際にやってみて分かった、細かい話も残しておきます。
残高は他行へ振り込んだ
解約前に、残っていたお金は普段使っているネット銀行へ振り込みました。
このとき助かったのが、振込手数料が月に1回以上は無料だったことです。地銀でもこの条件が付いていることは多いので、解約前に無料回数を確認しておくと、余計な手数料を払わずに済みます。
通帳は最初から作らなかった
2つとも通帳レス(デジタル通帳)を選んでいました。
結果的に、これは正解でした。解約時に返却するものが減りますし、そもそも転勤族にとって紙の通帳は持ち歩く荷物が増えるだけです。
引き落としを先に止めておく
園の費用も駐車場も、引き落としが終わってから解約する必要があります。当たり前のようですが、卒園と転居が近い時期に重なると、順番を間違えやすいところです。

子ども名義の口座は、ゆうちょにした
もうひとつ、転勤族ならではの判断があります。
双子それぞれの名義で口座を作るとき、ゆうちょ銀行を選びました。
理由は2つです。
- 0歳でも口座が作れた
- 全国どこにでも支店がある
決め手は2つ目でした。次にどこへ転勤しても、その口座は使い続けられます。 地銀で作っていたら、また同じ問題が起きていたはずです。
この口座に入れているのは、お祝いやお年玉です。日常的に動かすお金ではなく、子どものために長く置いておくもの。だからこそ、引っ越しの影響を受けない場所である必要がありました。
結果、生活のメインは2つに落ち着いた
地銀を整理した結果、日常のお金の流れはシンプルになりました。
生活費と引き落としはネット銀行、投資はネット証券。 どちらも全国どこにいても使い勝手が変わりません。
引っ越しのたびに考えることは山ほどあります(引越し手続きのチェックリストにまとめたとおりです)。そのリストから「銀行をどうするか」が消えるだけで、負担がひとつ減ります。
もちろん、目的別の口座は他にもあります。確定拠出年金、持株会、子ども名義の口座——用途が決まっているものは、無理に減らす必要はありません。
減らすべきなのは「その土地でしか使えない口座」です。
まとめ:転勤族の口座は「閉じやすさ」で選ぶ
- 9回引っ越したが、地方銀行を作ったのは2か所だけ。毎回作る必要はない
- 作ることになったのは子どもの園と、駐車場が銀行を指定してきたから
- 選択肢は2〜3行あったのに、私は「近いかどうか」で選んだ
- 2つとも開設はネットで完結。それでも解約は郵送とネットに分かれた
- 見るべきは「解約までオンラインでできるか」。転勤族の口座はいつか必ず閉じる
- 解約前に振込手数料の無料回数を確認し、残高を他行へ移す
- 通帳レスを選んでおくと、閉じるときに返すものが減る
- 子ども名義はゆうちょ。0歳から作れて、どこへ転勤しても使える
口座を作る場面は、たいてい急いでいます。園の手続き、駐車場の契約、引っ越しの荷ほどき——落ち着いて比べる余裕はありません。
だからこそ、「近いから」で決めない。それだけで、数年後の自分がずいぶん楽になります。
※ この記事は我が家の実体験の記録です。金融機関の手続き方法・対応可否は変更されることがあります。最新の情報は各金融機関の公式サイトでご確認ください。
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