「イライラさせる天才やな」
心の中でそう呟いて、すぐに自分が恥ずかしくなった。
4月、次女が2年生になった。入学式の写真を見返しながら「大きくなったな」と思っていたのは束の間。新学期3日目には、プリントを広げたまま寝転んでタブレットをいじり、片付けを頼めば無視、話しかければ反抗——という完全なる「親の試練モード」が発動していた。
でもこの夜の会議で、私はその「イライラ」の正体を間違えていたことに気づいた。
教育の章:娘を責める前に、アルゴリズムを疑え
「ロブロックス」という名の沼
次女が執着しているのは「ロブロックス」というゲームだ。世界中の子どもが熱狂する、中毒性の高いオンラインゲーム。
正直に言えば、最初は「意志が弱い」と思っていた。やるべきことをやってからゲームをするのは、当然の話だと。
でも、立ち止まって考えた。これは娘の問題じゃなく、アプリの設計の問題だ。
ロブロックスは、子どもが離れられないように作られている。通知、報酬、仲間との繋がり——全部が「続けさせる」ための仕掛けだ。大人でも止められない仕組みに、7歳が勝てるわけがない。根性論で「やめなさい」と言い続けるのは、親の自己満足でしかない。
「愛のアクセス制限」という即決
解決策は、根性論ではなく「環境を変えること」だ。
Amazon Kidsのペアレントダッシュボードから、ロブロックスを非表示に設定した。存在を消す。見えなければ、引っ張られない。
この判断に迷いはなかった。怒るより、仕組みを変える方が100倍効果的だ。そして、娘には「あなたが悪いんじゃない、このゲームの仕掛けに大人も子どもも関係ない」と伝えた。
制限した後のことが、正直少し心配だった。泣くんじゃないか、ごねるんじゃないか。
でも、何も起きなかった。
「あ、なくなってる」——それだけだった。泣かない。ごねない。しばらくしたら別の遊びを見つけていた。
「削除して、正解だった。」
娘が依存していたんじゃない。アルゴリズムが依存させていたんだと、改めて確信した。環境を変えれば、子どもは自分で動き出す。
技術の章:AIが「相棒」になった夜——「産業革命や」
文字化けしたフォルダとの格闘
ブログの作業中、ずっと放置していた問題があった。文字化けしたファイル名のフォルダが大量にある。整理しようとするたびに手が止まり、結局先送りにしてきた。
今回、AIに投げてみた。
シュシュシュ、と終わった。
「産業革命や」と声が出た。
PHPのエラーも、画面のスクリーンショットを見せて「ここがおかしい」と伝えただけで、原因を特定して修正コードを出してくれた。自分でコードを書く必要がない。指示するだけでいい。「検索ツール」から「実行する相棒」に変わった瞬間だった。
月3,000円で「優秀な参謀」を雇う
投資家的に計算してみると、これは驚異的なコスパだ。
人を一人雇えば、最低でも月16万円はかかる。でもAIなら月3,000円程度。同じ作業価値を、50分の1以下のコストで手に入れられる。
ブログ運営、家計管理、会議の議事録、写真の整理——これらを全部AIに任せて、私たちは「判断する仕事」だけをする。そのNPV(正味現在価値)は、計算するまでもなく圧倒的にプラスだ。
「怖いくらいすごい」という感覚は、恐れではなく興奮だった。このツールを使いこなす側にいれば、時代の波に乗れる。
経営の章:おにぎりが6,000円になった
3月20営業日の「初決算」
第3回の会議から始まった「100万円ビジネスゲーム」。その初陣、おにぎりプロジェクトの3月の結果が出た。
利益:6,000円。
毎朝、妻が私のランチ用におにぎり、ゆで卵、コーヒーを用意してくれる。外食すれば月2万円かかる。その差額が6,000円の「利益」として記録された。
「6,000円も稼いでる、すごいやん」とふたりで喜んだ。
「節約できた」と「稼いだ」は、数字は同じでも心持ちがまるで違う。節約は「我慢」だが、事業の利益は「成果」だ。同じおにぎりが、思考ひとつで意味を変える。
マネーフォワードビジネスカードで「プロの環境」へ
次のステップとして、マネーフォワードのビジネスカードを導入することにした。
家計と事業の支出を分離して、数字で管理する。「趣味の節約」から「記録のある事業」へ。妻の挑戦が、少しずつ形になってきている。
ちなみに資産運用の方も動いていて、サンリオ株を新たに購入した。娘たちが大好きなキャラクターの会社に投資する——家族の日常と運用が繋がる瞬間は、いつも少し嬉しい。
キャンプの章:重い椅子を捨てたら、星が見えた
今年のキャンプを、根本から見直すことにした。
これまでは「どれだけ快適に過ごすか」を追い求めていた。大きなテント、重いチェア、凝った調理器具——設営だけで1時間。気づけば「キャンプの準備」が目的になっていた。
台車1台に収まる「シンプルキャンプ」
新しいルール:台車1台に収まる荷物だけ持っていく。
座敷スタイルで地べたに座る。凝った料理はしない。設営は15分以内。その代わり、空いた時間を全部「家族の対話」に使う。
夜、次女と長女が「あの星なんていう名前?」と聞いてきた。テントの中で星座の話をしながら眠りについた。荷物が重かった頃には、こんな時間はなかった。設営が終わる頃には疲れていたから。
物を減らしたら、大切なものが見えてきた。
| テーマ | 議題・出来事 | 気づき・決めたこと |
|---|---|---|
| 教育 | 次女がロブロックスに執着・新学期から反抗期モード | アルゴリズムを疑え。制限より対話が先 |
| AI・技術 | Geminiが「相棒」として機能しはじめた夜 | 「産業革命や」と震えるほどの変化を体感 |
| 家族経営 | 妻のおにぎり事業が月6,000円規模に成長 | 家事の「事業化」が夫婦の関係を好転させている |
| キャンプ | 重い椅子を断捨離した | 「捨てた」ことで夜空が見えた。身軽さが豊かさ |
クロージング:ぐちゃぐちゃだったものが、整理されていく
この夜の会議で起きたことを並べると、一本の線が見える気がする。
文字化けしたフォルダを整理したAI。ロブロックスを非表示にしたダッシュボード。台車1台に絞ったキャンプ装備。マネーフォワードで数字が見えるようになったおにぎりビジネス。
全部、同じことをしている。ぐちゃぐちゃだったものを整理して、本当に大切なものだけを残す。
デジタルの整理も、家のルールも、キャンプの荷物も——「減らすこと」が、豊かさに繋がっている。
資産8,000万円を超えた今、「もっと増やす」より「もっと豊かに使う」を考える時間が増えた。それが今のわが家のフェーズだ。
第6回で決めたこと
- ✅ ロブロックスをAmazon Kidsで非表示にし、環境から問題を解決する
- ✅ AIを「実行エージェント」として本格活用する
- ✅ マネーフォワードビジネスカードを導入し、おにぎり事業を正式に記録する
- ✅ キャンプは「台車1台ルール」でシンプルに。主役は星空と対話
重い椅子は置いてきた。おにぎりはリュックに入っている。AIは隣にいる。
身軽になるほど、遠くへ行ける気がする。
ほのぼの夫婦みらい会議、第7回につづく。
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